この記事のポイント
  • 実家じまいは着手前に家族へ一報を入れ、残す物から先に決めた家ほど短期間で終わります
  • 処分作業に入る前に通帳や権利証といった再発行できない物の有無を確認
  • 物量が読めず総額の見当がつかないという段階でも、不用品回収レスキューセンターなら無料の見積もりで金額を確定できる

実家じまいで片付けるつもりで帰省したのに、押し入れひとつで一日が終わってしまった。実家じまいに着手した方から、この話を本当によく聞きます。

不用品回収の現場で、家財の搬出から買取、家電リサイクル法にもとづく処理まで一貫して立ち会ってきました。

その経験から申し上げると、実家じまいの失敗はほとんどが技術ではなく判断の順序で起きています。

この記事では、実家じまいでやってはいけない7つの進め方をまず整理し、そのうえでまとめて処分できない物、家族と揉めないための決め方、費用まで扱います。

実家じまいでやってはいけない7つの進め方とは?

実家じまいでやってはいけない7つの進め方とは?

実家じまいでやってはいけないのは、片付けそのものではなく、決める順番を飛ばしたまま手を動かし始める進め方です。

現場でつまずきやすい進め方は、次の7つに集約されます。

  • 家族に相談しないまま物を減らし始めるケース
  • 捨てる物から先に決めようとする仕分け
  • 中身を確認せず袋ごとまとめて捨てる作業
  • 帰省のたびに少しずつ片付けるやり方
  • 家財を残したまま売却や解体の話を先に進める順番
  • 作業日を退去期限の直前に設定するスケジュール
  • 許可の有無を確認せず不用品回収業者に依頼する選び方

それぞれについて以下で解説します。

家族に相談しないまま物を減らし始めるケース

家族に一言も伝えないまま物を減らし始めると、作業は数日以内にほぼ確実に止まります。理由は感情のもつれではなく、権限の問題です。

一度勝手に捨てた人という位置づけになると、それ以降のすべての判断に他の家族の許可が必要になり、遠方に住む方ほど動けなくなります。

主導する立場の方にとって、片付けを進めることは家族への貢献にほかなりません。

ところが離れて暮らす兄弟や施設に入った親御さんから見ると、自分の知らないところで実家の中身が変わっていく状況です。

防ぎ方は拍子抜けするほど簡単で、着手前に一報を入れるだけで足ります。相談ではなく報告で構いません。

次の週末に押し入れの中身を確認する、写真を撮って共有する、この2点を伝えておけば、同じ作業でも受け取られ方がまったく変わってきます。連絡先が複数ある場合は、全員が見られる形にしておくと後の説明が省けます。

捨てる物から先に決めようとする仕分け

実家じまいでは、残す物から先に決めるほうが圧倒的に速く進みます。残す物には家に持ち帰れる量という物理的な上限があり、判断が有限になるためです。

具体的には、持ち帰る段ボールの箱数を先に決めてしまいます。自分は3箱、妹は2箱というように上限を置くと、その枠に入るかどうかだけを考えればよくなり、一点ごとの迷いが消えていきます。

枠に入らなかった物は、迷ったのではなく枠外だったという整理になり、心理的な負担も軽くなるでしょう。

私も、残す物を先に決める方法をおすすめしています。作業スピードが違うだけでなく、後からあれも取っておけばよかったという後悔が出にくいからです。

ただし、親御さんが存命で本人が仕分けに加わる場合は、箱数の上限を強く押しつけないほうがうまくいきます。

中身を確認せず袋ごとまとめて捨てる作業

中身を見ないまま袋や箱ごと処分する作業は、実家じまいで最も取り返しがつかない失敗です。処分後に通帳や権利証の紛失が判明しても、回収された家財はすでに解体や破砕の工程に入っており、探し出すことは事実上できません。

実家では、重要な物ほど分かりにくい場所に置かれています。几帳面な方ほど、通帳と印鑑を別々の場所に分けて保管しています。

対策は、処分の前に探す工程を独立させることに尽きます。半日でも構わないので、片付けとは別に捜索の時間を確保してください。

この工程を飛ばして当日を迎えると、作業員の目の前で袋を開け直すことになり、時間も費用も余計にかかります。

帰省のたびに少しずつ片付けるやり方

帰省のたびに少しずつ進めるやり方は、丁寧なようでいて総費用と総時間を押し上げます

搬出を小分けにすると1回あたりの単価が下がらず、仕分け済みの物が次の帰省までに家族の手で動かされて元に戻り、判断そのものにも毎回ウォーミングアップが必要になります。

実際、月1回の帰省を半年続けても終わらなかった家が、2日間集中させたら片づいたという例は珍しくありません。

一日の作業には立ち上がりの時間があり、乗ってきたころに終わってしまうのが分散作業の弱点です。

私は、月1回の帰省で少しずつ進めるより、2日から3日をまとめて確保して一気に終える進め方を勧めています。判断の勢いが途切れず、搬出も1回にまとめられるからです。

ただし親御さんが存命で気持ちの整理がついていない場合は例外で、まず対話の回数を重ね、実作業だけを集中日にまとめる形が現実的でしょう。

家財を残したまま売却や解体の話を先に進める順番

家財を残したまま売却や解体の交渉を先行させると、解体工事の見積もりに家財の撤去が含まれていないケースが出てきます。含まれている場合でも産業廃棄物としての単価計算になるため、家財を先に出しておくより割高になりやすいのです。

売却を選ぶ場合も同じです。家財が残った状態の内覧は、購入検討者に残置物処理の負担を意識させ、価格交渉の材料になります。

買取業者に直接売る場合は残置物ありでも取引が成立しますが、その分は査定額から差し引かれると考えてください。

なお相続した不動産については取得を知った日から3年以内の相続登記が義務づけられている点にもご注意ください。

作業日を退去期限の直前に設定するスケジュール

作業日を退去期限や引き渡し日の直前に置くスケジュールは、当日のトラブルを吸収できません。実家じまいには、その場では処理できず予約や待ち時間が発生する工程がいくつも含まれているためです。

待ち時間が生じる代表例が、家電リサイクル法の対象品と自治体の粗大ごみです。

自治体の粗大ごみ受付は申し込みから収集まで日数がかかり、地域や時期によっては数週間先になります。

もう1つ見落とされるのが、ライフラインの停止日です。電気を先に止めてしまうと、照明の入らない廊下や納戸での作業が難しくなり、エアコンの取り外しにも支障が出ます。

水道と電気は、家財の搬出がすべて終わってから停止する順番が安全です。

逆算の目安として、引き渡し日の2週間前には家が空になっている状態を目標にしてください。この余白があれば、当日に判断が保留になった物が出ても、追加の回収や親族への確認に対応できます。

許可の有無を確認せず不用品回収業者に依頼する選び方

不用品回収業者を許可の確認なしで選ぶことは、実家じまいで最も金銭的な被害が出やすい失敗です。家庭から出る廃棄物を回収するには、市区町村の一般廃棄物処理業の許可、または市区町村からの委託が必要になります。

契約前に次の項目を確認してください。

  • 一般廃棄物収集運搬業の許可の有無と、その自治体名
  • 作業範囲がどこまで含まれるか
  • 見積もり後に追加料金が発生する条件
  • キャンセルの規定と発生時期
  • 破損や事故が起きたときの補償の有無

書面の見積もりを出せるかどうかは、その業者の運営体制がそのまま表れます。

実家じまいでまとめて処分できない物にはどんな種類がある?

実家じまいでまとめて処分できない物にはどんな種類がある?

実家じまいで個別の扱いが必要になるのは、次の6種類だとお考えください。

  • 捨てる前に家中から探し出したい書類と貴重品
  • 家電リサイクル法の対象になる4品目
  • 自治体が回収しない危険物と大型品
  • 仏壇と神棚を手放すときの段取り
  • 写真とアルバムをデータ化する判断のタイミング
  • 処分の前に買取を検討したい家財

それぞれについて以下で解説します。

捨てる前に家中から探し出したい書類と貴重品

実家じまいで最初に探すべきなのは、再発行ができない書類と現金化できる資産です。これらは処分後の発見がほぼ不可能なため、片付けより先に捜索の時間を取る価値があります。

捜索は家族2人以上で行い、見つけた物は1か所の箱にまとめてください。

優先して探したいのは次のとおりです。

  • 預貯金の通帳と届出印
  • 不動産の権利証または登記識別情報通知
  • 生命保険や損害保険の証券
  • 年金手帳と年金証書
  • 有価証券や貸金庫の鍵
  • 現金と商品券
  • 貴金属と時計

置き場所には傾向があります。一度で見つからなくても、居間と寝室は二巡することをおすすめします。

見つけた物は写真に撮ってから箱にまとめ、その写真を家族へ共有しておくと後の説明が要りません。金融機関の名前が分かる書類は、口座の解約手続きでもそのまま使えます。

家電リサイクル法の対象になる4品目

家電リサイクル法の対象は、エアコン、テレビ、冷蔵庫と冷凍庫、洗濯機と衣類乾燥機の4品目です。テレビはブラウン管式に加えて液晶式、有機EL式、プラズマ式も対象に含まれます。

これらは自治体の粗大ごみとして出せず、リサイクル料金と収集運搬料金の2種類を負担する仕組みになっています。

リサイクル料金は品目とメーカーで決まり、以下が目安です。

  • エアコン:550円から990円
  • 薄型テレビ:15V型以下が1,870円で16V型以上が2,970円
  • 冷蔵庫と冷凍庫:3,740円から4,730円
  • 洗濯機と衣類乾燥機:2,530円

いずれも税込で、これに収集運搬料金が別途加わります。

台数が読めない場合は、事前に把握しておくと当日の混乱を避けられるでしょう。

不用品回収レスキューセンターでは家電リサイクル法に対応した処理を行っていますので、他の家財とあわせて一度に引き取ることが可能です。

自治体が回収しない危険物と大型品

自治体の粗大ごみでは引き取ってもらえない物が、実家には必ずと言っていいほど残っています。以下に挙げるような、発火や薬剤の危険がある物と処理設備の都合で受け入れができない大型品の2系統です。

  • 期限切れの消火器
  • 灯油とガソリンの残り
  • 中身の残ったスプレー缶とカセットボンベ
  • 農薬と塗料
  • ピアノとエレクトーン
  • 金庫
  • タイヤとバッテリー
  • ブロックや瓦などの建材

灯油の残った石油ストーブは、実家じまいの現場で本当によく出てきます。ポリタンクごと物置に置かれたままというケースも多く、抜き取りをしないまま運搬すると事故につながりかねません。

金庫も重量物のため、階段のある家では搬出方法を先に決める必要があります。

不用品回収レスキューセンターは品目や量を問わず回収に対応していますので、自治体で断られた物こそ事前にご相談いただくと段取りが組みやすくなります。

仏壇と神棚を手放すときの段取り

仏壇と神棚は、処分の前に宗教的な区切りをつけるかどうかを家族で決めておく必要があります。

多くの宗派では閉眼供養や魂抜きと呼ばれる法要を行いますが、必要性や呼び方は宗派によって異なります。まずは菩提寺、あるいは神社へ連絡を取るところから始めてください。

位牌や仏具、遺影は仏壇とは別に扱われることが多く、どこまでを一緒に手放すかも同時に確認しておきたいところです。

供養を終えた仏壇そのものは、寺社に引き取っていただく方法と、回収業者に運び出してもらう方法があります。

写真とアルバムをデータ化する判断のタイミング

写真とアルバムは、作業の当日に判断してはいけない代表格です。一枚ずつ見始めると手が止まり、その日の作業が事実上終わってしまいます。

実家じまいでは、写真はその場で選ばずまとめて隔離するという扱いに統一するのが現実的です。

具体的には、アルバムと写真箱を見つけた時点で中身を開かず、専用の段ボールにそのまま入れていきます。選別とデータ化は、家が空になってから自宅で落ち着いて行えば済む作業です。

データ化の手段は、スキャン代行サービスに委ねる方法と、自分でスマートフォンで撮影する方法があります。

あわせて隔離しておきたいのが、賞状、卒業証書、手紙、日記といった紙物です。写真と同じ箱に入れてしまい、判断は後日に回す運用が無難でしょう。

処分の前に買取を検討したい家財

買取に回せる家財があれば、実家じまいの総額はその分だけ下がります。ただし期待値の置き方には注意が必要で、古い家財の大半は買取対象にならないというのが現場の実感です。

比較的値がつきやすいのは以下です。

  • 製造から年数が浅く動作する家電
  • ブランド家具
  • 貴金属
  • 腕時計
  • 着物のうち状態が良い物
  • 切手や古銭
  • 工具類

一方で、量販店の量産家具、応接セット、日本人形、大量の食器は、状態が良くても引き取り手が限られます。

買取をあてにして片付けを止めてしまうのは本末転倒だと考えています。査定を待つあいだ作業が進まなければ、浮いた金額より人件費のほうが大きくなるからです。

回収と買取を同時に依頼できる業者であれば、その場で査定して回収費用と相殺できます。不用品回収レスキューセンターでも、買取可能な品はその場で査定のうえ買い取る対応をとっています。

関連記事:「実家じまいのお金がないときはどう進めればいい?費用の捻出方法と負担の決め方を解説

実家じまいの片付けで家族と揉めないためにはどうすればいい?

実家じまいの片付けで家族と揉めないためにはどうすればいい?

実家じまいで家族と揉めないための鍵は、感情面の配慮より先に、決める項目を文字にしてしまうことです。揉めごとの大半は価値観の衝突ではなく、決めていなかった事柄が作業中に不意に浮上することで起こります。

着手前に決めておけば、当日の判断は機械的に進みます。

実家じまいでは、判断が必要な場面が数百回単位で訪れます。決める枠組みだけを先に共有しておけば、個別の判断は任せてもらえるようになるでしょう。

親が元気なうちに実家じまいを切り出す伝え方

親御さんが存命のうちに実家じまいを切り出すときは、片付けという言葉を使わないほうが通りやすくなります。片付けは減らす作業を連想させ、自分の生きてきた時間を否定されたと受け取られやすいためです。

同じ内容でも、一緒に選ぶ、残す物を決める、という枠組みにすると反応が変わります。

入口としておすすめなのは、防災や安全を切り口にする方法です。地震のときに倒れると危ないから寝室の家具だけ見せてほしい、といった依頼であれば、親御さんも協力しやすくなります。

私は、初回の帰省では物を1つも減らさないことをおすすめしています。最初の訪問は、何がどこにあるかを一緒に確認する日と割り切るのです。

遠回りに見えますが、この一日を挟むかどうかで、その後の作業が親御さんとの共同作業になるか、押し切る作業になるかが分かれます。

兄弟で先に決めておく3つの取り決め

兄弟間のトラブルは、以下の3点を着手前に決めておけば、実家じまいの進行中に揉める要素はかなり減らせます。

  1. 費用を誰がどの割合で負担するか
  2. 作業に誰がどれだけ関われるか
  3. 形見や価値のある物をどう分けるか

口約束ではなく、短くてよいので文字に残してください。家族の共有メモやメッセージアプリに残しておけば十分な記録になります。

とくに揉めやすいのが2番目です。例えば、近くに住む人が手を動かし、遠方の人が費用を多めに持つという分担は実務上とても機能しやすい形です。

3番目については、物の価値ではなく希望の重複だけを先に洗い出しておくと簡単です。全員が同じ物を希望することは実際にはほとんどなく、重複した数点だけを話し合えば済みます。

遠方で立ち会えない家族との情報共有

立ち会えない家族がいる場合の原則は、処分の前に見せることです。事後報告は、内容が同じでも納得の度合いがまったく違ってきます。

実家じまいで後から不信感が生まれるのは、判断の中身ではなく共有のタイミングが原因であることが大半です。

運用としては、部屋ごとに全体写真を撮ってメッセージアプリで送り、返信の期限を添える方法が手軽です。今週末までに希望がなければこのまま進める、と書き添えておけば、返信がないこと自体が同意として機能します。

全点を撮る必要はなく、迷った物と価値がありそうな物に絞って構いません。

作業当日に現地から連絡を取り合う体制も作っておくと安心です。判断に迷う物が出たときにその場で写真を送れば、保留のまま持ち帰る手間が省けます。

立ち会えない家族には、費用の見積書も同じタイミングで共有しておくと安心されます。

まとめ

次の帰省で最初にやることを、3つに絞ってお伝えします。

1つ目は、片付けに入る前に家族へ一報を入れることです。相談ではなく報告で構いません。

2つ目は、捜索の半日を確保して通帳、権利証、保険証券、印鑑を探し出すことです。

3つ目は、家電4品目と危険物の台数を数えて写真に残すことです。この数字があれば、複数社に同じ条件で見積もりを依頼できます。

物量が読めない段階でも、見積もり自体は取れます。

不用品回収レスキューセンターは見積もりを無料で行い、提示した金額から追加料金をいただきません。

年中無休で即日の対応も可能ですので、限られた帰省日程にも合わせられます。

分別も搬出もまとめてお任せいただけますから、まずは現状のままお気軽にご相談ください。

よくある質問

実家じまいでいちばんやってはいけないことは何ですか?

中身を確認せずに袋や箱ごと処分することです。通帳、不動産の権利証、保険証券、現金は再発行や回収ができず、処分後に気づいても手の打ちようがありません。片付けとは別に捜索の時間を半日でも確保してください。次に避けたいのが、家族に何も伝えないまま物を減らし始めることです。以降のすべての判断に許可が必要になり、遠方の方ほど動けなくなります。

自治体の粗大ごみで出せない物にはどんな物がありますか?

大きく2系統あります。ひとつは家電リサイクル法の対象4品目で、エアコン、テレビ、冷蔵庫と冷凍庫、洗濯機と衣類乾燥機が該当します。もうひとつが危険物と大型品です。

  • 期限切れの消火器と灯油の残り
  • 中身の残ったスプレー缶
  • 農薬と塗料
  • ピアノと金庫
  • タイヤとバッテリー

不用品回収レスキューセンターでは品目を問わず回収できますので、自治体で断られた物からご相談ください。

遠方に住んでいて立ち会えない場合でも作業を依頼できますか?

立ち会いの可否は業者によって扱いが異なりますので、問い合わせの段階で必ず確認してください。立ち会わない場合は、事前に残す物を明確に指定し、写真で共有しておくことがトラブル防止になります。不用品回収レスキューセンターは年中無休で受け付けており、ご希望の日時に柔軟に対応しています。第三者賠償責任保険にも加入していますので、作業中の万一についてもご相談いただけます。